先日、分子栄養学の座談会に参加してきました!テーマは貧血。
健康診断で貧血項目に異常なしでも、分子栄養学的に健康かどうかの基準でみるとバリバリ貧血な方が多いです。泣(血液検査の数値の読み方はまた後日記事にしますね!)
日本の月経がある状態の女性は、よほど食事やサプリメントに気を使わなければほとんど貧血と言ってもいいくらい。
なぜかというと、欧米を始め約80か国で小麦粉などに鉄分を強化して栄養状態を強化する国が多い中、日本では添加されていません。つまり鉄分を自分で意識して、鉄分豊富な食材やサプリメントをとらなければ、ほぼほぼ貧血状態になってしまいます。
貧血はどんな症状?
みなさんは貧血と聞くとどんな症状をイメージしますか?
おそらく多くの人がたちくらみを想像するかと思います。でも実はそれだけではありません。以下の症状がみられることが多くあります!
- 爪が反る、薄い、割れる
- 肌がくすむ
- シミができやすい
- 髪の毛がぬけやすい、白髪になりやすい
- 子どもの成長痛
- 涙もろい
- イライラまたはウツウツすることが多い
- 甘いものが手放せない
- 不整脈が頻脈がでることがある
- 認知機能が落ちる
たくさんありますよね!そして意外と多いのが、貧血の人は貧血の状態に慣れすぎてしまって無自覚であること。
実は貧血の方は、いつ貧血になったかというと、子どもの時からということが意外と多いです!
ママが貧血だとどうなるの?
子どもの時から貧血がある方は、ママのお腹の中にいる時までさかのぼります。
赤ちゃんの鉄分は、妊娠中のママからへその緒を通して受け取ります。この赤ちゃんへの鉄の受け渡しは、妊娠後期に一気に赤ちゃんに渡されます。
だとすると、例えば早産の赤ちゃんやもともとママ自体が貧血持ちであると、生まれた赤ちゃんは生まれつき鉄が少ない状態で生まれる事になります。
鉄は体の中で、エネルギーを生み出したり、コラーゲンの材料だったり、とても重要なミネラルです。
鉄が少ないことで、心臓に穴が開いたり、皮膚がもともと弱かったり、ぐずつきやすかったりいろいろな症状が赤ちゃんにでてきます。小学生になる頃まで鉄不足が続くと、認知機能ににも影響が。なんか忘れ物が多い。。。という場合、鉄不足も選択肢にあげてみてはいかがでしょうか?
また、貧血のママは産後に落ち込みやすかったり、逆にイライラしたりメンタルが落ち着かないことが多いです。このネガティブな状況になると、ママは自分自身を責めてしまいがちですが、実は単なる鉄不足だったということになります。
鉄分の多い食事
貧血さんにおすすめなのが、レバー、赤身肉、あさりです。
でも女性は子どもも含めてレバー苦手な方多いですよね。もし余力があれば、臭みを十分にとって細かくして料理にまぜたり、レバーペーストを少し忍ばせたりしてでも食べれるなら食べてほしい食材!レバーは鉄にかぎらずビタミン・ミネラル豊富!!月に1~2回取り入れてもらえると◎
赤身肉も消化力が弱い女性やお子さまにはハードルが高い。そんな時は、固形肉ではなくひき肉など消化しやすいものを選び、十分に噛んで食べてみて下さいね!
ちなみにほうれん草やひじきなども鉄分の多い食事ですが、植物性に含まれる鉄分(非ヘム鉄)は動物性に含まれる鉄分(ヘム鉄)より体への吸収率が低いので、しっかり動物性食材から摂ることをおすすめします。植物性で摂りやすいのは納豆でしょうか。納豆嫌いじゃない方は1品追加するのもいいですね!
さらに、離乳前の赤ちゃんで鉄不足のサインが見られたら、チャンス!ママの貧血を治しながら、粉ミルクを足してフォローしてみて下さいね。母乳が良く出るママでも、貧血があると母乳中への鉄分は少なくなってしまうため、結局赤ちゃんが鉄不足になってしまうことも少なくありません。母乳が出る=赤ちゃんへ栄養が行き渡ってるということでは必ずしもないので、完全母乳のママは改めてご自身の食生活で鉄分が足りているか意識してみて下さい。
鉄サプメントは摂った方がいいの?
基本は食事がおすすめです!なぜなら、鉄分はタンパク質と一緒に働くので、一緒に食べる事のできるレバーやお肉が一番効率がよいからです。また、鉄不足の人は亜鉛などの他のミネラル欠乏なことも多い。食材からだといろいろなミネラルをおいしく数種類合わせて摂ることができます。
鉄分は体の中で、かなり厳密に管理されています。摂りすぎることで活性酸素を生み、細胞を傷つけることもあります。また、炎症があったり、腸内環境が悪いと、かえって体に悪影響を与えることもあります。
鉄分を摂るタイミングは、基本的に血液検査をして、分子栄養学カウンセラーの元で摂ると安心です。そして、おすすめされる鉄サプリメントはヘム鉄やキレート鉄。注意として、海外製のサプリメントは1カプセルが鉄の量が多いので、自分に合った量に調整して摂取しましょう。
ちなみに、ヘム鉄は食事中の鉄分と同様な取り込み方をされますが、キレート鉄は別ルート(生理的な取り込み方ではない)です。キレート鉄を摂ると、たしかにフェリチンの量はかなり改善することも多いですが、ここについては賛否両論あるので論文など読んで判断していきたいですね。かつては私もキレート鉄を服用していましたが、現在はヘム鉄を生理中だけ服用するようになりました。
盲目的に何年も高容量で飲む。。。ということは避けて下さいね。
まとめ
貧血はよほど意識していないと自覚がないままです。貧血を改善した時に、初めて自分が動ける!元気!ということを体感します。 実体験ですが、貧血をケアするとメンタルも落ち着くし、1日の終わりの疲労度が違います。ぜひ、食事やサプリメントを利用して、体に鉄分を補いましょう♡
無理せずできる範囲から試してくださいね!